読書のカタチ考Ⅰ <紙派からみた場合>

いまあなたが読んでいるのは、紙の本ですか? それともデジタルコンテンツの方ですか?

情報革命とともに読書の形態は広がり、アナログの本以外に電子書籍という選択も生まれました

今回は、読書のカタチについて考えてみたいと思います

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朝日新聞社が行った読者アンケート「本や新聞を読むなら紙?デジタル?」(朝日新聞be 2018年12月15日 掲載記事 between読者とつくる)では、9割を超える人が紙派を表明、紙の本が圧倒的な強さを見せつけました

紙の本は目が疲れにくいので、私も専ら紙の本を読みます

しかし、ALC図書館の利用者はデジタルネイティブの高校生です

「新聞を読む世代とは違った意見が聞けるかもしれない」

検証すべく、図書館をよく利用する生徒に協力してもらい、次のような調査を実施しました

緊急企画『紙で読むもの、デジタルが便利なもの 教えてください!』

(ALC図書館での調査は、2019年1月~2月にかけて実施しました)

2色の付箋に、両方の立場で発見した「良さや便利さ」を書き出してもらいました
ピンクは紙派、ブルーはデジタル派です

紙の良さを挙げてくれた中からいくつか紹介します

「インクのにおい・装丁デザイン」「ページが黄ばんだりボロボロになったりすると、次第に味が出てくる」「本棚を見たときに持ち主の性格が分かる」「所有している満足感がある」「紙の本で読むとデジタルテキストより頭に残る」など

「中古本として売ることができる」という面白い意見もありました(笑)

それにしても、紙派に貼ったピンク付箋の情報量は多いですね! びっしりと書き込まれています

一方デジタルの利点として「持ち運びに便利」「状態が変質しないので長期間保存できる」「データの共有」「本棚が嵩張らない、床がきしまない」「暗くても読むことができる」「字を大きくできる」などの意見がありました


この調査から分かったことは、

高校生はそれぞれの良さを知っていて使い分けているということ

紙による読書体験を語るとき、

手触りで確かめたものを通して、カタチのない情緒がうまれるということ

ページを開いたときの本の厚みや重さを手が覚えている

時代の記憶が呼び覚まされる


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どれだけたくさん読んだかを競うのではなく、どう読んだかが大切

読書へ苦手意識を持っている人は、ページの少ない本から始めるといいですよ

1冊の本を読み通すことで達成感を味わう 

このことが、次を読もうとする気持ちを育てます

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ALC図書館では、本の厚みに関係なく心に残る名作を揃えています

定期試験が終わったら図書館に足を運び、あなたに合う1冊を見つけてくださいね 🍀

次回は、<デジタル派からみた読書のカタチ>についてお話したいと思います(湯田)